エクソソーム化粧品はどう差別化される?OEM会社が見る成分の特徴

エクソソームとは、細胞同士のやりとりを仲介する微粒子で、これを配合したスキンケアがエクソソーム化粧品です。クリニックで行う注射・点滴とは別ものであり、肌に塗って使用します。
この記事では、化粧品をつくるOEM会社の視点から、幹細胞培養液との違い、差別化の見極め方、安全性の考え方を解説します。
話題のエクソソーム化粧品とは?

エクソソーム化粧品とは、細胞が分泌する微小な粒子「エクソソーム」を配合したスキンケアです。肌のハリやキメをサポートする成分として、ここ数年で市販品にも広がっています。
エクソソームは、細胞の情報を運ぶ小包
エクソソームは、体内のさまざまな細胞がつくって放出する微粒子です。役割は、細胞同士で情報を届ける運び手にあたります。
内側にはタンパク質や、mRNA・miRNAなどの核酸、成長因子が包まれており、受け取った細胞に働きかけます。サイズは30〜150ナノメートルとごく小さく、目で見ることはできません。
注目される理由は、拡大する市場にあり
エクソソーム化粧品が広がっている理由の1つに挙げられるのが、世界的な需要の高まりによる市場の拡大です。調査会社Valuates Reportsによると、世界のエクソソームスキンケア市場は2023年に約2億5,600万ドル(約368億円)規模で、2030年には約6億7,420万ドル(約970億円)まで、年平均9.6%で成長すると予測されています。
2022年6月に健康産業新聞が実施した化粧品受託メーカー112社への調査では、幹細胞由来の素材が3年連続で受注素材のトップでした。展示会でもエクソソーム配合をうたう出展が増えています。
出典:Exosomes Skincare Market Report 2030 | Valuates Reports、特集/幹細胞コスメ | 健康産業新聞
「幹細胞培養液」と「エクソソーム」はなにが違う?

幹細胞培養液(培養上清液)は、成長因子やサイトカイン、エクソソームなど500種類以上の成分を含む混合物です。エクソソームは、その中の一成分にあたります。2つは同義ではありませんが、化粧品の成分表では並んで記載されることも多く、混同されやすい傾向にあります。
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幹細胞培養液(培養上清液) |
エクソソーム |
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特徴 |
幹細胞を育てた液から細胞を取り除いた上澄み |
培養液に含まれる成分の一つ |
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中身 |
成長因子・サイトカイン・エクソソームなど500種類以上 |
タンパク質や核酸を膜で包んだ粒 |
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全成分表示名称の例 |
ヒト臍帯血細胞順化培養液/ヒト脂肪細胞順化培養液エキス など |
ヒト臍帯血由来幹細胞エクソソーム など |
成分表に「順化培養液」と「エクソソーム」が両方記載されているのは、それぞれ異なる役割や目的を持って配合されているためです。
エクソソーム化粧品はどこで差がつく?OEM会社視点の見極めポイント

「エクソソーム配合」と書かれていても、中身は製品ごとに異なります。差が出るのは次の
3点です。
- 由来
- 配合量(成分表での位置)
- 処方(肌へ届ける工夫)
由来は「ヒト・植物・動物」
エクソソームの由来は、ヒト・植物・動物の3つに分かれ、肌へのなじみやすさや刺激の出やすさの傾向が異なります。
- ヒト由来:肌になじみやすいとされ、化粧品で広く使われている
- 植物由来:ナチュラル志向の商品と相性がよく、敏感肌向け処方でも採用されることがある
- 動物由来(馬など):動物由来の原料を使用しており、肌質やアレルギーへの配慮、由来の明示が重要になる
それぞれ目的や肌質に合わせて選ぶことがポイントです。成分表に由来まで記載されていれば、何が使われているかを確かめやすいでしょう。
全成分表示の順番と処方設計で、配合の考え方が見える
配合量の目安は、成分表の並び順からある程度推測が可能です。全成分は原則として配合量の多い順に記載されるため、エクソソームが上位〜中位に記載されていれば、配合量を確認する目安になります。
もう一つは処方です。エクソソームは粒が大きく角層に届きにくいため、リポソーム化や低分子化といった工夫があるかどうかで、肌へのなじみ方が変わります。由来も含めた見極めの軸を下表にまとめました。
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項目 |
チェックポイント |
具体例 |
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由来 |
ヒト・植物・動物のどれか、明記されているか |
ヒト幹細胞由来、リンゴ由来 など |
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配合量 |
全成分表示での記載位置 |
全成分表示の順番を確認 |
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処方 |
肌へ届ける工夫があるか |
リポソーム化、低分子化 |
OEM会社は、一般的にこの3軸を原料の段階から見比べています。
ネットで見かけるエクソソームの「危険性」や「厚生労働省の通知」の真相とは?

検索で見かける「危険」「厚生労働省」という話の多くは、クリニックで行う注射・点滴(自由診療)に関するものです。
2024年に厚生労働省が注意を促した対象も医療機関向けのエクソソーム試薬で、肌に塗る化粧品とは規制の枠組みが異なります。
注意喚起の対象は医療機関向けの試薬
2024年7月31日、厚生労働省は「エクソソーム試薬に係る監視指導について」という事務連絡を発出しました。
対象は、ヒト幹細胞の培養上清液やそこに含まれる成分を、治療目的ではなく「試薬」として医療機関へ販売する製品です。このうち医薬品のような効果をうたうものは、無承認無許可医薬品にあたるとして指導の対象になります。
現時点で、薬機法の承認を受けたエクソソームの医薬品は存在しません。押さえておきたいのは、この通知の対象が医療機関向けに広告・販売される試薬である点です 。
あくまで医療機関向けの試薬についての通知であり、肌に塗る化粧品は対象に含まれていません。クリニックで行う注射・点滴(自由診療)とは、規制のルールそのものが分かれています。
出典:エクソソーム試薬に係る監視指導について|厚生労働省
まとめ
エクソソーム化粧品は、細胞が分泌する微小な粒であるエクソソームを配合したスキンケアです。幹細胞培養液と同義ではなく、エクソソームはその培養液に含まれる一成分にあたります。製品ごとの差は、由来・配合量・処方の3点に表れます。
「危険」という情報の多くはクリニックの注射・点滴に関するもので、肌に塗る化粧品とは規制の枠組みが分かれています。
成分表や表示名称を確認しながら、目的に合った製品を見極めてみてください。
セントラル・コーポレーションは、成分表示ができる国産のエクソソーム原料を自社で開発し、100個からの小ロットで化粧品OEMに対応しています。
エクソソーム化粧品づくりを考えている方は、原料選びから試作・製造・納品まで、気軽にご相談ください。